1: ( ´,_ゝ`)( ´,_ゝ`)( ´,_ゝ`)φ ★ 2013/06/24 20:49:03
デジタル全盛の時代に、KORGから
アナログシンセが次々発売され
人気を集めている。
なぜいまアナログ?
元テクノミュージシャンにして日本のオタク文化に
精通するイタリア人ジャーナリストが、その真相を探る。
1980年代にローランドが発売した
TB-303やTR-808などのアナログシンセは、
エレクトロとダンスミュージックの
歴史を変え、87年にPhutureがTB-303を使用して
リリースした「Acid Tracks」によりテクノと
ハウス革命の幕が開いた。
90年代にローランドはTB/TRシリーズの音を
再現するプロジェクトを試みたが、残念ながら
この名機の本質を見失い失敗に終わった。
それゆえ若い世代が、KORGの新たな
「テクノトイ」をプロデュースして
くれたことは本当に喜ばしい。
「volcaシリーズは、monotron
(KORG MS-20と同じ回路を搭載した
リボンコントローラー鍵盤のアナログシンセ)を
ベースにしています」と、プロジェクトを担当する
坂巻匡彦と高橋達也は話す。
このシリーズにはkeys、bass、beatsの3種あり、
bassとbeatsは名品TB-303とTR-808への
オマージュであることが一目でわかる。
volcaの発売を前に、KORGはMS-20 miniを
リリースした。
これは78年に発売され、
いまでも世界中のミュージシャンに
根強い人気を誇るMS-20の縮小版レプリカだ。
「若かりしころ、MS-20が高価で
手が出せなかった人に手ごろな価格で提供できることが
うれしいんです」と、坂巻は話す。
では、なぜいまアナログシンセなのか?
たくさんの機能を備えた音楽系エミュレーターを
ダウンロードすればいいだけなのでは?
そう、いまはデスクトップミュージック(DTM)の時代だ。
大きなドラムもミキサーも、ボーカロイドのおかげで歌声さえもいらない。
誰でもPCとコントローラーさえあれば音楽をつくれてしまう。
だからこそ余計に、KORGの若いエンジニアが
物理的な「楽器」をつくったことは興味深いのだ。
なぜなら、DTMなどの機能を使うミュージシャンは、
目新しいものを好きなだけ買ってもらえるがゆえに
何ひとつ完璧に使いこなすにいたらない
「おぼっちゃま」になりがちだからだ。
彼らには、本当の意味での新しい音は生み出せない。
“選択のパラドックス”というやつだ。
むしろこのような名機(復刻だけど)を
突き詰めることで、古くて新しい
未来の音が生まれる、そう思えてならない。
あえていまアナログシンセを発売するという
KORGの発想を、グローバル市場で
戦いたいと考えている日本の家電メーカーは見習うべきだ。
失敗を恐れず、自社の財産をリスペクトしながらも
イノヴェイティヴであり続ける、ということを。
●volca
各モデルとも193×115×46mmほどで約370gと小型軽量。電池駆動でスピーカーも内蔵。面白さ無限大のテクノトイだ。
bass(右下)とbeats(上)は2013年6月下旬、keys(左)は7月中旬発売予定。各\18900。
●MS-20 mini
35年前に製造されていたアナログシンセの縮小版レプリカ。当時のアナログ回路を再現しつつ、MIDI IN端子と
USB端子を搭載。当時と同じ取扱説明書が同封されているのが泣ける。\52290。
WIRED http://wired.jp/2013/06/24/vol8-analog-synthesizer/
アナログシンセが次々発売され
人気を集めている。
なぜいまアナログ?
元テクノミュージシャンにして日本のオタク文化に
精通するイタリア人ジャーナリストが、その真相を探る。
1980年代にローランドが発売した
TB-303やTR-808などのアナログシンセは、
エレクトロとダンスミュージックの
歴史を変え、87年にPhutureがTB-303を使用して
リリースした「Acid Tracks」によりテクノと
ハウス革命の幕が開いた。
90年代にローランドはTB/TRシリーズの音を
再現するプロジェクトを試みたが、残念ながら
この名機の本質を見失い失敗に終わった。
それゆえ若い世代が、KORGの新たな
「テクノトイ」をプロデュースして
くれたことは本当に喜ばしい。
「volcaシリーズは、monotron
(KORG MS-20と同じ回路を搭載した
リボンコントローラー鍵盤のアナログシンセ)を
ベースにしています」と、プロジェクトを担当する
坂巻匡彦と高橋達也は話す。
このシリーズにはkeys、bass、beatsの3種あり、
bassとbeatsは名品TB-303とTR-808への
オマージュであることが一目でわかる。
volcaの発売を前に、KORGはMS-20 miniを
リリースした。
これは78年に発売され、
いまでも世界中のミュージシャンに
根強い人気を誇るMS-20の縮小版レプリカだ。
「若かりしころ、MS-20が高価で
手が出せなかった人に手ごろな価格で提供できることが
うれしいんです」と、坂巻は話す。
では、なぜいまアナログシンセなのか?
たくさんの機能を備えた音楽系エミュレーターを
ダウンロードすればいいだけなのでは?
そう、いまはデスクトップミュージック(DTM)の時代だ。
大きなドラムもミキサーも、ボーカロイドのおかげで歌声さえもいらない。
誰でもPCとコントローラーさえあれば音楽をつくれてしまう。
だからこそ余計に、KORGの若いエンジニアが
物理的な「楽器」をつくったことは興味深いのだ。
なぜなら、DTMなどの機能を使うミュージシャンは、
目新しいものを好きなだけ買ってもらえるがゆえに
何ひとつ完璧に使いこなすにいたらない
「おぼっちゃま」になりがちだからだ。
彼らには、本当の意味での新しい音は生み出せない。
“選択のパラドックス”というやつだ。
むしろこのような名機(復刻だけど)を
突き詰めることで、古くて新しい
未来の音が生まれる、そう思えてならない。
あえていまアナログシンセを発売するという
KORGの発想を、グローバル市場で
戦いたいと考えている日本の家電メーカーは見習うべきだ。
失敗を恐れず、自社の財産をリスペクトしながらも
イノヴェイティヴであり続ける、ということを。
●volca
各モデルとも193×115×46mmほどで約370gと小型軽量。電池駆動でスピーカーも内蔵。面白さ無限大のテクノトイだ。
bass(右下)とbeats(上)は2013年6月下旬、keys(左)は7月中旬発売予定。各\18900。
●MS-20 mini
35年前に製造されていたアナログシンセの縮小版レプリカ。当時のアナログ回路を再現しつつ、MIDI IN端子と
USB端子を搭載。当時と同じ取扱説明書が同封されているのが泣ける。\52290。
WIRED http://wired.jp/2013/06/24/vol8-analog-synthesizer/
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