1: 2017/04/23(日) 10:59:06.08 _USER9
テレビ朝日系で1964年から続く音楽番組「題名のない音楽会」(日曜・前9時)。
クラシック界の第一人者だった黛敏郎さんが始め、2009年には「世界一長寿のクラシック音楽番組」としてギネス認定。
今年3月には放送2500回を達成した。題名がないが故の独自の視点、高いクオリティー…。半世紀以上にわたって愛される長寿番組の秘密を探った。
日曜早朝のテレビ朝日。キュウレンジャー、仮面ライダー、プリキュアと子供たち向けの時間帯の後、局で一番の長寿番組「題名のない音楽会」が始まる。
同番組は64年8月、黛さんがオーケストラと異ジャンルの音楽との融合を目指し「ゴールデン・ポップス・コンサート」として東京12チャンネル(現・テレビ東京)で始まった。
その後、同局の経営難により、番組は66年に日本教育テレビ(現・テレビ朝日)へ。
スポンサーの出光興産が番組の趣旨に強く賛同していたことから、司会者・スタッフはそのままという異例の移籍が実現。タイトル「題名―」は黛さんが名付けた。
「あなたは音楽が嫌いですか? 退屈ですか? 難しいですか? 音楽なんかなくたって人生は成立すると考えますか?
もしあなたがそう思っているなら、あなたはこの番組を見る資格があります。私たちの番組はそうした人たちにささげる番組です」。黛さんが掲げたキャッチフレーズだ。
オーケストラの演奏でクラシックやポップスなど、音楽をさまざまな人に楽しんでもらう。このコンセプトは97年に黛さんが亡くなった後も守られている。
放送回ごとにテーマと曲目を決めて東京交響楽団、東京フィルハーモニー交響楽団などが演奏する。
00年から番組プロデューサーとディレクターも務める鬼久保美帆さん(46)は「『題名のない』というのは、要するにどんなテーマでもやることです」と語る。
番組の放送時間は30分だが、準備は1年以上。データ編集もあり、収録は放送日の1か月前。オーケストラの練習時間を考え、その1か月前には番組用にアレンジされた楽譜を渡す。
さらに大きなホールなどの会場は1年前から押さえ、オーケストラの予約は1年以上前に行う。
テーマを考えるのも年単位。今月9日に放送された「ディズニーを支える作曲家の音楽会」は、15年11月、ディズニーを特集した「プリンセスの音楽会」を放送する際の打ち合わせで
「実は1年半後に映画『美女と野獣』の公開が」という情報が入ったところから始まった。企画は常に10本近くが同時進行している。
打ち合わせは週に1回。約15人のスタッフで行う。「この曲をやろう」「どんな切り口が」「音楽に興味がない人でも分かりやすいか」。
テーマ決めから、企画の進行状況まで2時間かける。鬼久保さんは「テーマ、内容は難しくてもいけないし、簡単すぎても失礼になる」とバランスの難しさを口にする。
演奏も大がかり。1回の放送分で45分を収録。収録日には2回分を撮る。リハーサルは本番の2倍の時間をかけるため、前日から行う。
当日のスタッフは音響や7台分カメラマン、アシスタント、送迎の運転手など100人以上が稼働。弁当は200個発注する。
収録が終わったら編集作業。リハーサルの音と比べて細かい修正を行う。鬼久保さんは「テレビの映像はずっと残る。2回分の編集をするのに丸3日かかる」。どこまでも妥協を許さない。
出光興産という強力なスポンサーがついている。だからこそ高いクオリティーを死守する。鬼久保さんも「そこが命だと思っています」と力を込める。
3月5日にはクラシック音楽番組としては前人未到の2500回を達成した。現時点での目標は「3000回です」(同)。さまざまな人にいい音楽を―。黛さんの魂は受け継がれていく。
スポーツ報知 4/23(日) 10:02配信
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170422-00000224-sph-ent
写真
クラシック界の第一人者だった黛敏郎さんが始め、2009年には「世界一長寿のクラシック音楽番組」としてギネス認定。
今年3月には放送2500回を達成した。題名がないが故の独自の視点、高いクオリティー…。半世紀以上にわたって愛される長寿番組の秘密を探った。
日曜早朝のテレビ朝日。キュウレンジャー、仮面ライダー、プリキュアと子供たち向けの時間帯の後、局で一番の長寿番組「題名のない音楽会」が始まる。
同番組は64年8月、黛さんがオーケストラと異ジャンルの音楽との融合を目指し「ゴールデン・ポップス・コンサート」として東京12チャンネル(現・テレビ東京)で始まった。
その後、同局の経営難により、番組は66年に日本教育テレビ(現・テレビ朝日)へ。
スポンサーの出光興産が番組の趣旨に強く賛同していたことから、司会者・スタッフはそのままという異例の移籍が実現。タイトル「題名―」は黛さんが名付けた。
「あなたは音楽が嫌いですか? 退屈ですか? 難しいですか? 音楽なんかなくたって人生は成立すると考えますか?
もしあなたがそう思っているなら、あなたはこの番組を見る資格があります。私たちの番組はそうした人たちにささげる番組です」。黛さんが掲げたキャッチフレーズだ。
オーケストラの演奏でクラシックやポップスなど、音楽をさまざまな人に楽しんでもらう。このコンセプトは97年に黛さんが亡くなった後も守られている。
放送回ごとにテーマと曲目を決めて東京交響楽団、東京フィルハーモニー交響楽団などが演奏する。
00年から番組プロデューサーとディレクターも務める鬼久保美帆さん(46)は「『題名のない』というのは、要するにどんなテーマでもやることです」と語る。
番組の放送時間は30分だが、準備は1年以上。データ編集もあり、収録は放送日の1か月前。オーケストラの練習時間を考え、その1か月前には番組用にアレンジされた楽譜を渡す。
さらに大きなホールなどの会場は1年前から押さえ、オーケストラの予約は1年以上前に行う。
テーマを考えるのも年単位。今月9日に放送された「ディズニーを支える作曲家の音楽会」は、15年11月、ディズニーを特集した「プリンセスの音楽会」を放送する際の打ち合わせで
「実は1年半後に映画『美女と野獣』の公開が」という情報が入ったところから始まった。企画は常に10本近くが同時進行している。
打ち合わせは週に1回。約15人のスタッフで行う。「この曲をやろう」「どんな切り口が」「音楽に興味がない人でも分かりやすいか」。
テーマ決めから、企画の進行状況まで2時間かける。鬼久保さんは「テーマ、内容は難しくてもいけないし、簡単すぎても失礼になる」とバランスの難しさを口にする。
演奏も大がかり。1回の放送分で45分を収録。収録日には2回分を撮る。リハーサルは本番の2倍の時間をかけるため、前日から行う。
当日のスタッフは音響や7台分カメラマン、アシスタント、送迎の運転手など100人以上が稼働。弁当は200個発注する。
収録が終わったら編集作業。リハーサルの音と比べて細かい修正を行う。鬼久保さんは「テレビの映像はずっと残る。2回分の編集をするのに丸3日かかる」。どこまでも妥協を許さない。
出光興産という強力なスポンサーがついている。だからこそ高いクオリティーを死守する。鬼久保さんも「そこが命だと思っています」と力を込める。
3月5日にはクラシック音楽番組としては前人未到の2500回を達成した。現時点での目標は「3000回です」(同)。さまざまな人にいい音楽を―。黛さんの魂は受け継がれていく。
スポーツ報知 4/23(日) 10:02配信
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170422-00000224-sph-ent
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