1: 2017/02/25(土) 21:15:53.99 _USER
インターネットがまだ無かった1970~80年代。

家庭の娯楽の中心は、「ラジオ」、そして「テレビ」でした。

当初はとても大きなサイズだったこれらの機器も、時代が進むにつれ、小型軽量化が図られるようになってきて、ポータブルで持ち歩く事も不可能ではなくなりました。

そして音声の録音再生が可能な、「テープレコーダー」。

出始めの頃は、「オープンリール」方式で巨大なサイズだった「テープレコーダー」も、「リール」と「テープ」を「カセット」に封入して小型化した規格「カセットテープレコーダー」が大ヒットした為、一般家庭に一気に普及する事となりました。

ある程度、本体の小型化に成功すると、複数の機能を一体化した機器が作られるようになるのは世の流れ。

「テープレコーダー」に「ラジオ」を内蔵した、通称「ラジカセ」が開発されて、これまた爆発的なヒットを飛ばします。こうなるともう一体型の流れは止められません。ついに、とんでもないものまで一体化されてしまったのです。

それが「ラテカセ」…「ラジオ・テレビ・カセットレコーダー・一体型オーディオ」なのです!

no title


「ラテカセ」を知る人が、真っ先に思い浮かぶ機種が、このSONYの「ジャッカル(jackal)FX-300」でしょう。

縦型の筐体の正面中央に、3インチのモノクロ・ブラウン管テレビを内蔵。

ラジオの操作パネルはその下部に配置、テープレコーダーは録音・再生レバーのレイアウトから逆算されて、本体トップに配置されています。

カラーリングはダークメタリック。接合部分はビス止め加工されていて、いかにもメカメカチックで頑丈そう。価格は当時の値段で約6万円。今の物価だとだいたい倍くらいの感覚になるそうです。結構高額ですよね。しかし、旅行や行楽、アウトドアなど、どこへでも持っていけるという事で、これまた大ヒットしたようです。

ちなみに当時子どもだった人たちは、「勉強の為にラジオを聞いて、内蔵のテレビで教育テレビ(現:Eテレ)を見て、テープは英語の発音の練習に使うんだ!」と強引に言い張って親に買ってもらったはいいけれど、実際には深夜ラジオやオトナ向けTV番組をこっそり枕元で楽しんでいただけ、みたいな人も多かったみたいですね。

実はこの記事を執筆する前に、何の気なしに、家の近くのハー〇・オフに遊びに出かけた所、なんと偶然に、ラテカセ「ジャッカル」を見つけました。

側面のスピーカーや、ダイヤルの構造がはっきり分かりますね。カセットの操作レバー手前のバーは、本体転倒時、このバーが支えとなって、正面操作パネルの破損を防ぎます。

つづき

http://dime.jp/genre/349873/

続きを読む