1: 2016/02/28(日) 08:53:53.47 _USER*.net
サカナクションの山口一郎が、2月25日放送のTOKYO FMの番組にゲスト出演。
『将来レコーディングエンジニアになりたいのですが、女性でもやっていけますか?』という
15歳の女性リスナーからの質問に、実体験をふまえて答えました。
「レコーディングエンジニアっていうのは、ミュージシャンが作った音楽をレコーディングする仕事ですね。
“せーの!”って全員で演奏した音を、バラバラにしてミックスしてひとつの曲に完成させるんです。
今、サカナクションにはエンジニアは二人います。
『シンシロ』っていうアルバムの時からレコーディングしてくださっている浦本雅史さんという方と、
『さよならはエモーション』っていう曲があるんですけど、あれはグリコちゃんっていう女性エンジニアなんですよ。
20代後半かな。元々は浦本さんのアシスタントだったの。
レコーディングエンジニアは女性のほうが多いかもしれない。
男の子は根性無いからすぐ辞めちゃうんだよね。レコーディングエンジニアってめちゃくちゃ大変なんですよ。
例えば僕らがレコーディングする時は、昼の12時に入って次の日の朝8時とかまでやるんです。
僕らは一度帰るけど、エンジニアたちは片づけをしたり、最後に音をまとめたりする作業をしているんです。
するとまたお昼に僕達が来るわけですよ。だから、レコーディング期間中は本当に眠れなかったり、
眠いのに集中を途切れさせられないから、めちゃくちゃ大変な仕事なんですね。
女性と男性のエンジニアだと、曲の捉え方が違ったりするんですよ。
同じ曲でも音の混ぜ方によって雰囲気が全然変わるんですけど、エンジニアが良いとダメな曲も良くなったりするの。
僕らの場合ですけど、エンジニアさんが、“この曲ギターいらないよね”って言ってミュートしちゃったり、
その代わりに“こういう音入れようよ”ってアレンジに関わってくる事もあるんです。
僕らの主観ですけど、いろんなジャンルの音楽を平等にしっかり聴いた上で
自分の音楽の解釈を持っている人が、良いエンジニアですね。
あと、メディアに対応できるミックスが出来るか。
例えば、テレビで流れる時にはちゃんと歌が聴こえるようにミックス出来るかとか。
CMだったら、ナレーションの後ろで歌うわけだから、ナレーションの声にかぶらない帯域で歌をミックスするとかね。
作品によってどうミックスするかというのを意識出来るエンジニアは優秀ですね。
15歳なら、ひとつひとつの楽器の音をまとめて1曲に作り上げるっていうミックス作業をやっておくと参考になると思うよ。
Macを使っているならGarageBandっていうソフトがあるからそれを使ってみるのも良いよ。
今のうちにミックスの勉強をしておいて機材の勉強もして、現場でアシスタントをガンガンやることね。
好きな作品があったら、CDのクレジットにどこのスタジオで録ったとか書いてあるから見学しに行ったりするのも良いと思うよ。
僕たちは最近青葉台のスタジオでやっているんだけど、そこには女性のアシスタントがいるし、
しっかりと説明して“勉強したいです”って言えば見学させてもらえると思う。
僕らのレコーディングも邪魔にならないんだったら、全然来ても良いよ。
その代わり、めちゃくちゃ夢が壊れると思うよ。現実は相当厳しいし、すごい空気感だから。
その中で音楽が生まれていくっていう事を楽しめなくなるかもしれない。
純粋なリスナーでいられなくなるかもしれないけどね。
でも本当に目指すんだったら、それくらい行動力を示さないとやっていけない仕事だと思います。
一番怖い事って、“知らない”っていう怖さを、それすら知れない事だと思うんだよね。
何でも知った方が良いと思う。知って嫌だったら辞めればいいし、楽しければ入っていけばいい。
どんどんチャレンジするべきだと思います。応援しますよ」
(サカナクションの山口一郎さんは2月25日、TOKYO FM「SCHOOL OF LOCK!」に出演しました)
http://tfm-plus.gsj.mobi/news/1Do8JpO8OX.html?more=1
『将来レコーディングエンジニアになりたいのですが、女性でもやっていけますか?』という
15歳の女性リスナーからの質問に、実体験をふまえて答えました。
「レコーディングエンジニアっていうのは、ミュージシャンが作った音楽をレコーディングする仕事ですね。
“せーの!”って全員で演奏した音を、バラバラにしてミックスしてひとつの曲に完成させるんです。
今、サカナクションにはエンジニアは二人います。
『シンシロ』っていうアルバムの時からレコーディングしてくださっている浦本雅史さんという方と、
『さよならはエモーション』っていう曲があるんですけど、あれはグリコちゃんっていう女性エンジニアなんですよ。
20代後半かな。元々は浦本さんのアシスタントだったの。
レコーディングエンジニアは女性のほうが多いかもしれない。
男の子は根性無いからすぐ辞めちゃうんだよね。レコーディングエンジニアってめちゃくちゃ大変なんですよ。
例えば僕らがレコーディングする時は、昼の12時に入って次の日の朝8時とかまでやるんです。
僕らは一度帰るけど、エンジニアたちは片づけをしたり、最後に音をまとめたりする作業をしているんです。
するとまたお昼に僕達が来るわけですよ。だから、レコーディング期間中は本当に眠れなかったり、
眠いのに集中を途切れさせられないから、めちゃくちゃ大変な仕事なんですね。
女性と男性のエンジニアだと、曲の捉え方が違ったりするんですよ。
同じ曲でも音の混ぜ方によって雰囲気が全然変わるんですけど、エンジニアが良いとダメな曲も良くなったりするの。
僕らの場合ですけど、エンジニアさんが、“この曲ギターいらないよね”って言ってミュートしちゃったり、
その代わりに“こういう音入れようよ”ってアレンジに関わってくる事もあるんです。
僕らの主観ですけど、いろんなジャンルの音楽を平等にしっかり聴いた上で
自分の音楽の解釈を持っている人が、良いエンジニアですね。
あと、メディアに対応できるミックスが出来るか。
例えば、テレビで流れる時にはちゃんと歌が聴こえるようにミックス出来るかとか。
CMだったら、ナレーションの後ろで歌うわけだから、ナレーションの声にかぶらない帯域で歌をミックスするとかね。
作品によってどうミックスするかというのを意識出来るエンジニアは優秀ですね。
15歳なら、ひとつひとつの楽器の音をまとめて1曲に作り上げるっていうミックス作業をやっておくと参考になると思うよ。
Macを使っているならGarageBandっていうソフトがあるからそれを使ってみるのも良いよ。
今のうちにミックスの勉強をしておいて機材の勉強もして、現場でアシスタントをガンガンやることね。
好きな作品があったら、CDのクレジットにどこのスタジオで録ったとか書いてあるから見学しに行ったりするのも良いと思うよ。
僕たちは最近青葉台のスタジオでやっているんだけど、そこには女性のアシスタントがいるし、
しっかりと説明して“勉強したいです”って言えば見学させてもらえると思う。
僕らのレコーディングも邪魔にならないんだったら、全然来ても良いよ。
その代わり、めちゃくちゃ夢が壊れると思うよ。現実は相当厳しいし、すごい空気感だから。
その中で音楽が生まれていくっていう事を楽しめなくなるかもしれない。
純粋なリスナーでいられなくなるかもしれないけどね。
でも本当に目指すんだったら、それくらい行動力を示さないとやっていけない仕事だと思います。
一番怖い事って、“知らない”っていう怖さを、それすら知れない事だと思うんだよね。
何でも知った方が良いと思う。知って嫌だったら辞めればいいし、楽しければ入っていけばいい。
どんどんチャレンジするべきだと思います。応援しますよ」
(サカナクションの山口一郎さんは2月25日、TOKYO FM「SCHOOL OF LOCK!」に出演しました)
http://tfm-plus.gsj.mobi/news/1Do8JpO8OX.html?more=1
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